「練馬のガレージハウス」の外観です。

約18坪の敷地に建築面積10坪の小さな都市住宅ですが
南側が私道に、北側が遊歩道と二つの道に面しているので
「顔」となる外観も二つあります。

下の写真は北側の遊歩道に面した外観です。


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この北側からは人とオートバイが出入りします。
(車の出入りは反対の南側からになります。)

写真では外装下地、防水紙の状態ですが
これからグレーの窯業系サイディングと、
白のモルタルリシンの2色の色分けで
仕上げます。



隣の家の高さと比べると、こちらの建物が
「階高」を抑えているのがわかりますでしょうか?
(2階の窓の位置がずいぶんとずれています。)

小さな建築ですが、様々なスケール感を
駆使して、ダイナミックな内部空間を
生み出そうと意図して設計しています。

2011.09.27 / Top↑
写真は長野県佐久市にある「鼻顔稲荷神社」です。
400年以上前に建てられたものだそうで、
大きな川に面した山の斜面に建ちます。

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まるで京都の「清水寺」のようですが、
同じ懸崖造りという工法とのこと。
全体が朱に塗られているので遠くからも
良く目立ちます。


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山の奥に生まれた新しい「場所」。
深い緑の中に埋め込まれた沢山の鳥居をくぐり
長いアプローチから徐々に近づくことで
「奥」に対する期待感がうまく演出されています。

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本殿の裏は溶岩が固まった荒々しい岩の斜面。
傾斜地に、ほんの少し残る平らな場所を頼りに
建築されたのが良くわかります。

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本殿からの眺め。佐久市内がよく見えます。

神社という宗教的目的と建築技術が一体となり
人々を「別世界」へと導きます。
シンプルな構成に強い「建築の力」を感じました。


2011.09.27 / Top↑
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小さな「家」

小さいけれど基礎、柱、屋根と
ちゃんと「建築」しているので
佇まいが美しいです。


2011.09.22 / Top↑
写真は北区にある教科書出版の最大手の工場です。

1936年(昭和11年)竣工。設計:西谷健吉
アールデコ調のデザインと、スクラッチタイル、
工場棟のかまぼこ屋根とその内部のトラス構造
(解説によるとダイアモンドトラスというらしい...)
が特徴の建築。

残念ながらそのトラス構造は今回は見られませんでした。

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写真奥が工場棟。
手前のスクラッチタイルが正門と守衛所です。

王子の駅から徒歩10分程度。
都電荒川線からちらりと見ることもできます。

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正門の奥が事務棟。もともとは2階建。
1952年に3階が増築されたそうです。
当時の写真と比較しても、全体の印象は
ほとんど変わっていません。

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採光用の窓の形がとても印象的。
スチール製サッシュもかなりの年代物です。

この建物、前回の理化学研究所とほぼ同時代の建築ですが
こちらは東京都北区指定有形文化財に指定されています。

モダニズムの「思想」よりも「モノ」としての表現の方が
やはり「文化的価値」を見出しやすいのでしょうか?


2011.09.21 / Top↑
建築家 土浦亀城といえば品川の(2番面の)自邸が
特に有名ですが、その他の建築は「保存運動」のような話も無く
静かに地上から消え去っています。


写真はごく最近まで現存していた土浦亀城設計の建物です。
文京区の理化学研究所敷地内に1940年頃、建てられたもので
「理化学研究所駒込分所」と呼ばれていたようです。

参考記事は→こちら


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当初は円筒形の部分がガラスブロックで
つくられていたようですが、すでにそのデザインは
失われてました。そうなると大きな特徴もない
「地味な建物」の印象は拭えません。

今からたった70年前の建築がほとんど残らず消えてゆく現実に
どうしても「モダニズム建築」の「弱さ」を感じてしまいます。



2011.09.21 / Top↑
本日、メンテナンスのご要望で、
久しぶりに所沢Y邸にいきました。

こちらの住宅は2006年竣工ですので、
完成から5年の歳月が経過しています。

竣工写真は→こちら

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Y邸の一番の特徴は「内外ともコンクリート打放し」
ということです。予算的に厳しい条件でしたが
規模をコンパクトにして、ディテールをできるだけ
単純にすることで、クライアントの当初希望であった
RC造を実現しました。

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一階の面積が11.5坪。延床面積は25坪と、
郊外型としては、とても小さな住宅です。
当初、ご夫婦のみの住まいでしたが、いまは
男の子が誕生し、三人の住まいになりました。


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リビング・ダイニングは約10畳とコンパクトですが
大きな窓を挟んで12畳のデッキテラスが広がりを
生み出しています。そのうち4.5畳分は2階の
「軒下空間」となっているので、内部と外部の
中間的スペースとなっています。

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そのデッキテラスを囲む「キンモクセイ」と
シンボルツリーの「ヤマボウシ」がこの5年で
とてもりっぱに成長していました。
また、半戸外のデッキは男の子にとっても、
とても気持ちのよい遊び場のようです。

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Y邸はコンクリートの「ハードな住宅」ですが
5年間の住み心地をYさんにお伺いすると
夏の暑さは「風通しの良さ」でそれほど問題はないそうです。
が、冬の寒さはかなり厳しい...とおっしゃっていました。
しかし、毎年、暖房機器や間仕切りなど少しずつ工夫することで
寒さや不自由な事は徐々に改善されてきたそうです。

今回、久しぶりにY邸にお伺いして、
Yさんご夫婦が生活を工夫し、楽しみ、愛情をもって
建物をお使い頂いている様子が、とてもよく分かりました。

「住み心地の良い住まい」とはコンクリートであろうと
木造であろうと、便利な「機能」ではなく、住み手が自ら
工夫し生み出してゆく「余地」があることが一番大切なの
だと改めて思いました。


2011.09.19 / Top↑
昨日から「庭工 永久保」による
植栽の工事を行っています。

前回打ち合わせの様子
→こちら

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道路と塀の間の1.5mほどの
小さな場所に、四季折々の変化を
楽しめる「雑木林」のイメージです。

白い建物に植栽の緑と陰が加わり
より「奥行きの深い」外観となりました。

2011.09.15 / Top↑
写真は、最近まで新宿区にあった建物
「龍生会館」です。

この建物はいけばなの龍生派の本部として
1966年(S41年)に竣工しました。
建築家 西川驍氏の設計です。


西川驍氏はかつて日本大学芸術学部の教授をされていた
建築家ですが、一般的にはあまり知られていません。
ですのでこの建物もそれほど有名ではありませんでしたし、
雑誌等で見かける機会も少なかったように思います。

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近くに建っている「日仏学院(坂倉準三設計)」と同じように
傾斜地に埋め込まれるように設計されていました。

階段を上り広場に面したところが
エントランスホールです。

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梁とサッシュの納まりや空間のバランスが
やや「強引」に感じられますが...
それがこの建物の特徴とも言えます。

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「力強く」めくれ上がった石畳。

外観も強烈な印象ですが
内部はさらに「個性的」です。

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「館長室」です。

障子のような格子戸の向こう側には蛍光灯が
仕込まれた壁になっていて、とても閉鎖的な印象。

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天井から鍾乳石のように垂れ下がり、
先端が光って照明になっています。

まるで洞窟の中の隠れ部屋のようです。

建築史の中では知名度の低い建物ですので、
内部について語られた資料は少ないようです。

ですが、特徴的な部分がもっとありますので
後日、もう少し写真をアップしたいと思います。



2011.09.14 / Top↑
現在、練馬区でリフォーム工事中の
現場写真です。

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小さなお子さんたちの為に、漆喰や無垢材といった「本物」の
素材をつかった計画です。

マンションの改修は、当然、制約が多い中での設計となりますが、
「元からあるもの」の「線」を意識しながら「新しいもの」を
付加することで「線」を整えようとしています。

そのなかで生まれる様々な寸法と、場の関係に注意しながら、
おおらかでもメリハリのあるワンルームとなるように
心がけて設計しています。


2011.09.13 / Top↑
「練馬のガレージハウス」の現場です。
年末の完成に向けて工事は順調に進んでいます。

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1階は構造の梁がそのまま仕上げとなります。
42センチの高さの梁が45センチの等間隔で
連続しています。

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一番端の「梁と梁の間」が、設備配管の為の
スペースです。(最終的にはふたをするので
見えなくなります。)

上下階の部屋の位置を慎重に検討しながら
設計する事で、コンパクトに配管を
まとめる事が出来ます。

明快な設備計画は将来の配管の交換や
万が一の事故等に容易に対応する事が出来ます。
そのためには平面プランを考えながら、
同時に「設備の配管がどうなるか」
を「イメージする事」が大切です。



2011.09.12 / Top↑