写真は「南沢の小住宅」の薪ストーブです。
寒くなってきたので、早速活躍中です。



上段が炉になっていて、下段がオーブンの二段構造。



ダイニングテーブルとの距離が近いのですが、炉が高い位置にあるので火が良く見えます。




炎を囲んでのダイニング空間。

落ち着く場所です。

火は暖をとるだけでなく
ゆらぎのある灯りの役割も。

薪ストーブのある生活……
多少の不便はあるかもしれませんが、
とても贅沢な時間を感じることができるのではないでしょうか。
2011.12.29 / Top↑
写真は西荻窪の「木内歯科医院/住宅部分」の
改装工事の現場です。

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三階全体の解体が完了しました。
設計当初の図面と、現場の寸法にかなりの誤差が
あるので、この状態で改めて寸法や位置関係を確認します。
そのときに重要な事は「優先順位をはっきりとさせる」こと。
特にリフォームの現場は思い通りにいかない事を想定して
おかなければ、現場での指示に迷いが生じて、ちぐはぐな
設計となってしまいます。

多少の「想定外」を受け入れる事もとても大切な事なのです。


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また、設備に関しても同様です。
設備で無理をすると、後々のトラブルの元になりますので
現状がどうなっているかを把握する事がまず大切です。
(設備も当初の図面と異なる施工の場合が多いので...)

その上で想定した計画が問題がないかを
施工者と一体になって検証します。

リフォームの現場は新築以上に難しい側面が多々あります。
ですので、まずは現場の状況を実際に見て確認する事が
まずは必要な事だと考えます。






外装および屋根・防水工事は一足先に完了しました。

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今回は外壁の一部に浸水の形跡が見られたのですが、
既存の壁を残しながらガラス繊維のネットで補強して
「新たな軽い壁をかぶせる方法」をとりました。

形に変更点はないのですが、タイルだった以前の
外観に比べて左官仕上げの今回は、すっきりとした
印象になりました。




年の瀬ですが...工事はこれからが本番です。





2011.12.26 / Top↑
「練馬のガレージハウス」の寝室です。
ベッドとサイドテーブルを「ハオアンドメイ」
傍島さんにデザインして頂きました。

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傍島さんとは「南沢の小住宅」のダイニングテーブルに
続いて二度目のコラボレーション。
傍島さんの無垢材の質感を生かしながら素朴で美しい家具は
僕にとっても、楽しみの一つでもあります。

今回のベッドは「ベッド」と「座卓」の中間のようなものが
ほしいというオーナーのリクエストにより制作しました。

この上にマットレスを置いて、普段はベッドとして
使用しますが、いざというときにマットレスを外すと
大きな「座卓」として大勢が囲むように座る事が出来ます。


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サイドテーブルもシンプルなデザイン。
マットレスを載せると高さが揃うようになっています。



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材料はナラの無垢。
傍島さんの使われる無垢材は密度が高く、
見た目以上に重たい材料でできています。

良いデザインの家具が入る事で、建築空間は
一層引き締まったものになります。
2011.12.17 / Top↑
「あがり屋敷の家」は完成してから10年が過ぎました。
半地下にトイレ、浴室、洗面所などがあるので
排水は”ポンプ”を使って常時汲み上げています。
また、ドライエリアに降った雨水も同様です。


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写真は玄関のところにある点検ハッチを開けたところ。
この中が水をためるピットになっていて、その中に
汚水を貯めてくみ出すタンクが入っています。



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暗い中に丸く写っているのがそのタンク。
左右に”二つのポンプ”が標準装備されています。
一つのポンプに異常があれば、予備のポンプが作動する
仕組みになっています。また、以上を知らせる警報装置も
完備しています。



ところが…
今回はその全てが全く作動しませんでした。
警報も鳴らなければ、ポンプも2台とも破損。
ある日突然に、ドライエリアに水が溢れて
慌てて設備屋さんに来て頂きました。

幸い、室内に水が進入する事も無く、2日後には
新しいポンプに交換する事が出来、一安心です。

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以前、設計コンペの審査員の方から、
「この家が佳作になったのは機械に頼り水回りを半地下と
している事がマイナスポイントであった」と言われました。

設計としては、都心の小さな土地に建つ10坪の家なので、
総合的に判断してポンプの使用を決めましたが、やはり
「機械に頼る」のは多少なりともリスクを伴う事だと
改めて感じさせられました。


sinnsitu

<ドライエリアに面する半地下の寝室。>

2011.12.16 / Top↑
昨年リフォーム設計をした「N邸」です。
先日、施工会社と一緒に一年点検に行きました。


「N邸」は築25年、鉄骨2階建ての一戸建のリフォームです。
最盛期には祖父母と子供達の6人で暮らしていましたが、
現在はご夫婦のみとなり、家のプランと生活がマッチしていないので
リフォームをして生活を一新することにしました。

→完成時の様子



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写真に黒く見えているのはこの家の構造体である「鉄骨の梁」です。
リフォーム計画ではこの「鉄骨の梁」を隠さずにあえて見せる事にしました。
大きなワンルームに、ダイナミックな「空間の骨格」が存在します。
そのことで、個々の「居場所」をつくる「小さな仕掛け」がより
生きてくるであろうと考えたからです。また、障子は既存のものを再利用。
全てを新しくせず、時間の経過したものを残すことは大切な事だと思います。



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空間が大きいので、音の響きがとても良いとのこと。
音楽好きのNさんにはとても好評でした。
壁掛けのテレビの裏側はコンパクトなL型キッチンです。


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階段を上がってきたら、この書斎を抜けて居間、食堂へ行きます。
奥には壁一面の本棚。デスクは約5mの造り付けです。
デスクの背面にある開口部の内側はキッチンになっています。
料理をしながら、このデスク越しに外の景色を見る事ができます。



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デスクはご夫婦の仕事場所。左右それぞれに並んで座ります。
大きなデスクには書類やパソコンなどが置かれていますが
不思議と雑然とした印象はありません。



N邸で考えたことは「大きな空間のなかに、適度な”居場所”をつくる」
事でした。今回の再訪ではその意図通り、たくさんの居場所がある
Nさんの「豊かな生活」を感じる事が出来ました。


2011.12.03 / Top↑
写真は竹橋にあるパレスサイドビルです。
設計は林昌二氏。1966年竣工。

先進的なオフィスビルの先駆けとして
いまでも高い評価を得ています。

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外装のルーバーと雨樋のデザイン、2つの筒状のコア、
厚さ18mmの巨大ガラス,PC床板....等々、多くの特徴を
もった建築であり、完成後45年が経った今も、当時と
変わりない姿で大切に使い続けられている優れた建築です。

時代は工業化、近代化の流れの中にありながらも
それまでのクラフトマンシップとの融合に尽力された
その姿勢は今の時代こそ学ばなければならない部分が
多々あるのではないでしょうか。

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そのパレスサイドビルの屋上の片隅に
「ハト」がいるのはご存知でしょうか?

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一番上に小さく写っているの...わかります?

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屋上から覗き込むと....

いました!

「鋳鉄製のハト」です!


こんなにも近代的、合理的なビルの屋上に
鋳鉄製のハトをそっと置いた設計者の豊かな感性に驚かされます!
機能だけではない「物語」が建築には必要だということでしょうか。

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11月30日その、林昌二さんが亡くなられました。83歳。

ご冥福をお祈り致します。

2011.12.02 / Top↑