「モノに対するこだわり」というと大袈裟なのですが…身の回り(特に仕事)で使うものは、なるべく『普通のモノ』を使うようにしています。そこに求めているのは格好良さよりも『いつでも手に入るもの』であること。



写真は事務所開設当時から使っている『コクヨのファイル』と『LIHIT LAB.(リヒト産業)のペーパーファスナー』です。どちらも色や形の変更も無く生産し続けられているので安心です。(右下のコクヨのロゴは変わりましたが…)

考える仕事だからこそ、身の回りには余計なモノを置きたくありませんし、余計な事を考えず集中していたいので,そういった選択をしています。少々地味かもしれませんが、このスタイルが自分には合っていると思っています。
2012.11.29 / Top↑
最近、建築家・佐藤武夫の建物を続けて二ヶ所訪ねました。

ひとつは1966年竣工の『新橋駅前ビル』、もつひとつは神楽坂にある1968年竣工の『日本出版会館』です。









どちらも素材の選択とスケール感、立面のバランスを大切にした『端正な建築』という印象でした。
2012.11.26 / Top↑
もうすぐ12月ですね。
日も短くなって、寒さも徐々に本格的になってきました。

今週末は知人と三人で門前仲町のまわりを散歩しました。この辺りは古い建物と新しい建物が混在しているので、「歴史」と「今」を感じる事ができるエリアです。












この辺り、お寺が多いのも特徴でしょうか…夕暮れ近く、境内には『冬の桜』が美しく咲いていました。

2012.11.25 / Top↑
目黒区美術館主催
『長谷川堯の建築セミナー 10回シリーズ』
<村野藤吾から20世紀建築を視る―複眼的近代建築史のこころみ>

昨日、第一部(1~5回)が完結しました!

戦前〜戦後、高度成長期からバブル景気まで、全てにおいて第一線で活動されて来た村野藤吾の歴史は、戦後から現在までの建築の歴史そのものです。モノとしての建築だけではなく、その背後にある思想や理念まで、ひとつひとつの事例を通じて丁寧にひもといていった、とても貴重な講演会でした。

12月から第二部(6~10回)がはじまります。今度は村野建築と世界の建築の潮流についての講義!いまからとても楽しみです。


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美術館から配布する資料として下記の文章を書きました。
よかったらご一読下さい。

2012年11月3日
『村野藤吾の「和」の本質―自邸を中心に、和風建築をめぐって』を聞いて


先日、新潟県糸井川市にある「谷村美術館」を訪れた。閉鎖されていると噂されていたので外観だけでもと思い訪れたのだが、運良く施設は再開されており内部まで拝見する事ができた。この建物は彫刻家・澤田政廣(1894~1988)制作の木彫仏像12体を展示するための、ごく小さな私立の美術館である。90歳を過ぎた村野藤吾が没頭して設計に取り 組んだその空間は、美しい短編映画のようであった。「現実」から始まるその物語は徐々に「記憶の原風景」のように、その輪郭が曖昧な世界へと入ってゆく… そして白一色の、まるで夢の中のように「時間軸」や「距離感」が曖昧な世界が広がり、そこで仏像と「出会い」再び「現実」の世界へと戻ってくる物語であっ た・・・・それは村野自身の「私的な感覚」が内側から溢れ出したような設計であり、過去も未来も様式も全て身体の中で消化した後に生み出される凝縮された 感覚そのものであるように思われた。

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第4回の講義は「村野自邸」を中心として行われた。戦前に河内の民家を移築し、以降増改築を繰り返したこの住まいは、ある時代や様式を特定することを許さず、「建築作品」としてその評価が難しい仕事である。講義冒頭で我々は村野自身が生前、若き批評家と共に故郷である唐津を旅し、自身の生い立ちについて 語った「原風景」を追体験し、その後に「自邸」の世界へと入ってゆく。植栽を切り取っただけの入口は「不思議の国」の入口のように目立たぬ存在であるが、 中に入るとアプローチから内部まで次々と「問いかけ」が繰り返される。和と洋が混在し、様々な装飾が想像力を喚起させ、「段差の消えた床の間」が問いかける意味の「重み」について考える…まさに思想の断片が凝縮された空間であり、時間と様式を超えた「異空間」である。

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自邸を通じて村野は「建築は現在の価値観だけで成立するものではなく、過去や未来を取り込み、表現しなくてはならない」ことを私たちに問いかける。故に建築は私的な視点を通じてのみ、表現する事ができる。つまりは建築家自身が存在することでしか表現できないもので良いのだという事…それが「現在」であり「原罪」主義なのだろう。村野自邸をこれから実際に体験することは残念ながら不可能であるが、谷村美術館はいまでも体験する事ができる。そこで感じたのは、起承転結の優れた建築であるが「結」に用意された室の空間の「迷い」であった。偉大な巨匠であっても最後まで「迷う」のである。その「迷い」こそ「現在」の証であり、人のつくる空間なのだと思う。そこに人がいるからこそ、空間を通じての問いかけを感じ、思想の痕跡を見つける事が出来るのである。また、「原罪」に徹したからこそ時代を超えてその情熱は建築に定着し、今も人々を魅了し続けているに違いない。

若原一貴(建築家・若原アトリエ代表)





2012.11.19 / Top↑
昨日、今日と二件の御宅にメンテナンスで伺いました。

一軒目は、竣工から三年半の『千石の住まい』。



玄関に新しく庇を取り付けました。写真は塗装前の庇です。鉄板一枚のシンプルな庇に見えるようにデザインしました。元々はコンクリートの『穴』だけでしたが、出入りの使い勝手が今ひとつとのことで、庇を設置しました。






次は、もうすぐ完成から7年になる
『豊多摩の家』です。





年月が経って落ち着いた佇まいになってきました。



今回は水まわりのトラブルということで急遽メンテナンスで伺いました。



竣工後も継続して住まいの様子を拝見させていただけるのは私たちにとっても大変勉強になります。感謝!
2012.11.14 / Top↑
社会人になってから、約20年。肌身離さず持ち歩いていたのがこの『手のひらサイズの地図』です。



もちろん『建築を探訪』の為の必需品(笑)多くの建築を、一緒に『見学』してきました。特に建築家のつくった『住宅』を探すには無くてはなりません。当時はインターネットもないので、発表されている雑誌の情報と「地名」だけが頼りでした。(建築家の住宅名には地名がついている事が多いです!)手帳に情報をメモして、写真と配置を記憶し建物を探します。



見つけたとしても見学はもちろん『外から眺める』たけです。けれど、雑誌の写真には写っていない『周囲の様子』や、建物の『スケール感』を確かめるだけで、その建物の理解度は全然違ってくるのです。この地図を使い、本当に沢山の『名建築』を見ました。中にはもう現存しないものもあります…今ではiPhoneの地図を使うので、この『紙の地図たち』は持ち歩いていませんが…



久しぶりに手にすると、その頃の『気持ち』が蘇ってくるから不思議です。紙のモノには「手触り」「重さ」「経年変化」があります。アナログなものと、デジタルなものは、やはり記憶の残り方が違うのですね。
2012.11.10 / Top↑


写真は早稲田にある『日本館』という建物です。こちらは学生向けの賄い付き下宿だそうです。過去にこの辺りには同じような建物が幾つもあったそうですが、今はほとんど残っていません。



1936年(昭和11年)竣工。
和と洋が衝突したような設計です。屋根と窓のまわりのディテールが面白いですね。


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こちらは日本館と同時期、1937年竣工の『白木屋大塚店』です。駅前にあるビルで、現在は事務所ビルとして使用されています。設計は石本喜久治。外観は改装されて面影がありませんが、竣工写真を見ると、その華やかさが目を引きます。モダンな立面が街の中で輝き、街ゆく人々の目を楽しませた事でしょう。


現在はコストや生産性を重視した合理的デザインが主流です。こうした建物と比較すると…その合理性を追求する中で何か大きなものが建築から抜け落ちてしまっているのではないかと感じます。
2012.11.08 / Top↑
先日、「南沢の小住宅」が『hope&homeアワード』を受賞しました。「hope & home」とは以下の住宅系雑誌8誌による復興応援合同プロジェクトです。



•コンフォルト
•モダンリビング
•住まいの設計
•ホームビルダー
•LiVES
•My home+
•建築知識
•知識ビルダーズ




今回は『LiVES』誌の推薦を受けての受賞となりました。

授賞式には大勢の建築関係者がいらしていて、様々な方々と新たに出会う
事ができました。

関係者の方々、施工していただいた木村工業さんと職人の皆さん、そしてクライアントのTさん、ありがとうございました。
2012.11.06 / Top↑
とても穏やかな日曜日、神楽坂では『防災ふれあい広場』という催し物が行われていました。







消防士の方々が来て、消防車やハシゴ車に乗せてもらったり、地震体験車や、救急処置の指導など、いざという時に役に立つ経験をする事ができるイベントでした。





神楽坂は細い路地に今でも古い木造の建物がたくさん残っています。そんな古いものから新しいものに繋がる何かをいつも探しながら、この辺りをいつもフラリと散歩しています。
2012.11.04 / Top↑
昨日は家具のメーカー『アルフレックス』のイベントへ参加しました。「RINN」という藤森泰司さんデザインの椅子を5組のクリエイターが自由にアレンジし『作品』へと『変換』していました。



このRINNという椅子、まだ発売間もないのですが、かなりの数が出荷されているとのこと。シンプルながら主張のある、とても良いデザインだと思います。




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帰りにアルフレックスの向かいにあるカフェでパンケーキをいただきました(^^)

2012.11.02 / Top↑