前回に引き続きキンゴーハウスについて。


キッチンと食堂は間仕切りは真壁のような線を強調したデザインです。ベニヤの引戸で開閉出来ます。




白いタイルの空間に木の面材のキッチンがあります。窓には面格子が設置。このデザインは日本建築からの影響と言われています。




キッチンはコンパクトですが棚やタオル掛けなど設置して工夫しながらお使いになっていることがよくわかります。天板は白い化粧板。小口には無垢の木が使われています。


機能性とデザイン性を兼ね備えたキッチンでした。


永峰昌治/若原アトリエ














2018.01.16 / Top↑

【新年明けましておめでとうおめでとうございます。本年もよろしくお願いします。】


高校の同級生がクライアントの「小平の家」。突然訪れた母親の介護と家づくりの記録です。

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2017年8月はじめ。

分筆完了とほぼ同じタイミングで実施設計が完了しました。5月に提案した基本構想からの変更点はこちら。

【実施設計での変更点】

①スロープの位置と玄関を西側に変更
②玄関扉を引戸とする
③台所脇に下屋(パントリー)を追加
④南側に小さなウッドデッキを追加
⑤一階にクローゼットと仏壇を追加
⑥2階納戸の広さを大きくする







実施設計では主に収納についての検討が反映されています。今後、生活スタイルが大きく変化する事と家の大きさが小さくなるために必要最低限の物以下は引越し・解体までに処分する事にしました。

また、今後の車椅子での生活や手摺など介助に必要なものはこの時点では想定しきれないので、ケアマネジャーと相談しながら徐々にしつらえる予定にしています。


見積は清瀬の工務店「木村工業」さんに依頼。見積予定期間は1ヶ月です。






2018.01.11 / Top↑
高校の同級生がクライアントの「小平の家」。突然訪れた母親の介護と家づくりの記録です。

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分筆の経過について。

今回の土地は50年ほど前に農地の一部を宅地開発した場所の一画にあります。区画内の道路は全て私道なので、分筆を行う場合、隣接するお宅の他に道路所有者の同意が必要になります。



法務局で調べたところ道路の所有者はこの一帯を所有していた地主の方でした。この方は既に他界しているため、それを相続した方を探さなくてはなりません。これが時間と手間のかかる作業でした。



所有者の親族にあたる方が、道路の権利を相続されている事が判明するまでに既にひと月半以上が経過。その後直接お会いして、無事承諾を頂いたので良かったのですが、土地家屋調査士の高橋さんによると、所有者が見つからない場合や、所有者との合意が取れない場合もまれにあるそうで、はその場合は役所との協議によって分筆するようなケースもあるとのこと。


これで道路及び隣地との境界線が確定し、法務局へ届け、2017年8月3日に分筆の作業が無事終わりました。5月1日から始まり3カ月以上かかりました。また、西側の土地を将来売却する時に道路掘削許可の書類も必要なので、そちらの書類も併せて作成しました。








2017.12.29 / Top↑
高校の同級生がクライアントの「小平の家」。突然訪れた母親の介護と家づくりの記録です。

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5月1日に土地家屋調査士の高橋さんに分筆の作業を依頼。並行して基本構想をスタートしました。

まず最初に提示したプランはこちら。
↓↓↓


一階平面図・配置図



二階平面図


【コンセプト】

①4間×3間=12坪の平面。
②玄関へはスロープを設ける。
③一階はお母さんの部屋。車椅子の生活を想定して、できるだけ広くとる。
④一階は一日の陽の変化を感じるために
南側に大きな窓を設ける。
⑤二階はワンルームとしできるだけ大きな納戸をつくる。
⑥日中、介護の人が出入りしても良いように。二階への階段には扉で鍵がかけられる。
⑦水回りは洗面とトイレを一体としシンプルにまとめる。

総二階にすると容積率オーバーになるので一部に吹き抜けがありますが、それ以外はとてもシンプルな案です。また、介護のための住まいですが、あえて特殊になりすぎないように気をつけています。むしろシンプルな「生活の器」となるように、いつも通りの設計をしようと考えました。





2017.12.22 / Top↑
前回に引き続きキンゴーハウスについて。

この旅を企画した東京建築アクセスポイントの和田菜穂子さんや参加者の仲間と一緒にキンゴーハウスにお住まいの小野寺綾子さんからお話を伺いました。

キンゴーハウスの居間・食堂の空間は幅約2.5間、天井は中庭へ下る勾配屋根なりに張られていて、天井高さは約2.3mから3.4mあります。

中庭に面してガラス張りとし、曇り空の多いデンマークで明るさを確保しています。




小野寺さんはご夫婦でお住まいですが、たくさんの椅子やソファや照明、植物などが置かれていました。どの家具も素朴な美しいデザインで、お二人の美学が感じられます。

他にもご家族の写真やご主人のアート作品などがディスプレイされていて、ここでの生活をとても楽しんでいることが伝わってきましました。





いま世界的にデンマーク語の「ヒュッゲ(Hygge)」という言葉が注目されています。様々な“心地よい”を表す言葉で、デンマークの人々はこの言葉をとても大切にしているそうです。

小野寺さんのお宅でもそのようなヒュッゲな時間や空間を感じ、貴重な体験が出来ました。

永峰昌治/若原アトリエ










2017.12.19 / Top↑
高校の同級生がクライアントの「小平の家」。突然訪れた母親の介護と家づくりの記録です。

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2017年5月1日

新築する方向で決定したので早速、西武池袋線ひばりヶ丘駅前の某銀行にローンの相談に行きました。まずは土地を二つに分筆し、30坪の土地を担保に融資希望額(約2500万円)の住宅ローンが組めるかどうかの確認です。以前から相談している担当の方からは金額に関しては全く問題ないとの事でした。





引き続き、その足で大泉学園にある土地家屋調査士事務所・高橋茂夫事務所さんに伺いました。

そこでのアドバイスは下記の三点。

①半分の土地を売却するのであればローン申し込みの前に分筆をしておくこと。

②土地の境界線を確定させること。

③前面道路(私道)の掘削許可を道路所有者から貰うこと。

時間がないので、すぐに作業に取り掛かってもらうようにお願いしました。まずは土地に関わる「事前調査」から。市役所、法務局などを回ってもらい、登記簿から私道の所有者などを調べてもらいます。

ただし、分筆が全て終わるまでに早くて2ヶ月、場合によってはそれ以上、費用も最低50万円はかかるとのことでした。


この時点で「年内完成」は厳しい状況になってきました…。ですが前に進むしかありません。まずは分筆登記の作業と平行して進められる事を進めておくことにしました。





2017.12.15 / Top↑
今年9月のデンマークのヘンルシンガー。ヨーン・ウッソンが設計したキンゴーハウスを拝見してきました。1956年から1961年にかけて3期に分けてたてられた60戸のテラスハウスです。



左側の凹んだ部分が内部を拝見させていただいた小野寺綾子さん宅の玄関。黄色いレンガで囲われた閉鎖的な外観。




レンガ積みのディテール。レンガの長手と小口を交互に積んでいる。日本でいうところのフランス積み。





ちょうどその中の一軒が屋根の改修工事中でした。壁に合わせて黄色い瓦を使用しています。壁の笠木にも同じ瓦をのせてエッジを強調し、印象的な外観を引き締めています。


永峰昌治/若原アトリエ












2017.12.08 / Top↑
高校の同級生がクライアントの「小平の家」。突然訪れた母親の介護と家づくりの記録です。







①『いまの土地と家を処分して駅近くにマンションを買うか?』

早速、駅前の建設中のマンションを検討。広さは3LDK。販売価格は4700万円。(お母さんの希望はマンション生活という事をこの時初めて聞きました。)建物は今年の11月に完成、即入居が可能。土地を売却して購入資金とした場合でも、その後の月々の管理費と駐車場代が気になるところ。



②『家を解体し土地(約60坪)を二つに分割。将来的に半分を売却。残った半分の土地に新しく家を建てるか?』

半分の土地(約30坪)にコンパクトに建てることで建設費を抑える。介護がしやすいような平面計画とする。駐車場は1台確保可能。不安な点としては住宅ローン申し込みから建物完成までの期間がどのくらいかかるか予測しにくいこと。



こうして比較をすると、費用の面で良いのは新築、スケジュールの面で良いのはマンションだという事がおおまかにですが、わかってきました。

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4月13日。
結論が出ました。

「年内完成が可能であれば家を新築したい。理由は少しでも出費を抑えたいから。また将来の自分のためにもバリアフリーの住まいは良いので」

ということで新築の方向で進める事になりました。普段、若原アトリエでは新築の場合、初回面談から完成まで15か月~18か月かかかります。今回はその期間を約半分で行わなければなりません。ですが、今回は「目的」がはっきりしているので、かたちにすることにそれほど時間はかからないと思いました。

問題はそれ以外に「解決しなければいけない与条件」がどれだけあるのか、この時にはまだわかりませんでしたが、とにかくプロジェクトは実現に向けて動き始めました。






2017.12.06 / Top↑
高校の同級生がクライアントの「小平の家」。突然訪れた母親の介護。不安な状況の中で様々な判断を迫られます。





その後暫く経過を見守る日々がつづきます。3月下旬になってお母さんの病状は落ち着き、意識や記憶には問題ないとの連絡がありました。状況としては右半身が麻痺していて、喋ることがやや困難。毎日リハビリを行っているとのこと。


この頃からお母さんが戻ってくる『住まい』をどうするか、今の古い家では介護は無理。病院やその後にかかる金銭的な事を考えてもお母さんの戻る新しい住まいを早く決めなければ、と悩んでいました。


・いまの土地と家を処分して駅近くにマンションを買うか?

・家を解体し土地(約60坪)を二つに分割。半分を売り、残った半分の土地に新しく家を建てるか?


この時は二つの選択肢に絞られていましたが
果たしてどちらがよいのか…メールでは「正直わからない」と伝えてきていました。






2017.11.30 / Top↑
高校の同級生がクライアントの「小平の家」。これまでの彼とのやりとりを少しづつまとめています。



2016年の夏ごろに、まずは資金計画からということでいくつかの銀行へローンの打診をはじめていました。年が明けて2017年。申し込み先の銀行も決まり住宅ローンの仮申し込みに必要な書類のやりとりをしていた時、彼から下記のメールが届きました。

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2017年2月22日

こんばんは。家の新築の話が進んでなくて申し訳ない。この話は一旦、白紙にさせてほしい。

お袋が昨日倒れた。脳梗塞を起こしてしまった。一命は取り留めたが、今後どうなるか。。正直、今は何も考えられない。

お袋が退院したとしても今の家ではなかなか住みづらい環境だと思う。段差がたくさんあるし。バリアフリーのマンションに住み替えた方がいいのか?リフォームした方がいいのか?どうしたらいいか?

まだこれからの話なんだろうけど
今から少しずつ考えなくてはならないんだろうな。

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パート勤務中での出来事でしたので、お母さんはすぐに病院へ搬送されすぐに治療を受けることができました。

その後の連絡では「とりあえず一ヶ月はそこの病院でリハビリ治療をして、それでうまくいけば家に帰って来られる。一ヶ月のリハビリではダメなら転院して専門のリハビリ病院で治療するらしい。」ということでした。


突然の出来事です。
家づくりどころではありません。

とりあえずこの時点ではお母さんの容態が落ち着くまで暫く様子をみることになりました。







2017.11.26 / Top↑